超空間コベ

SEX発電の超空間コベのネタバレレビュー・内容・結末

SEX発電(1975年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

―――!?
リリー・フランキーが出てるぞ!リリー・フランキー!(笑)
おぉぅ…40年前も今も変わらぬ輝きだリリー・フランキー……ッッ!!☆

…とまぁ、それはさておき。(笑)
おバカでイカレた題材だが、マジメに作られていて興味深い。
いや、マジメに考えたらアウトだけど。☆

エネルギーが枯渇した直後の近未来。灯りはろうそく。燃料は薪。通信手段は伝書鳩。移動は自転車、人力車、馬車。
科学者達が新エネルギーを求め難儀する中、エンリコ教授はついに、セックス発電を成功させる!
目をつけた絶倫男と子だくさん女を事故に見せかけて拉致し、行為を仕向ける過程がオカシイ。(笑)

しかしこれを公的エネルギーとして実用化するには、宗教的倫理観や法律の壁があり、政府主導のもと、法王を何とか丸め込んで、道徳哲学や法律改正の着手。これに対し、エンリコは積極的に介入し、意見していく様になる。

芸術やスポーツも性衝動を誘発させる政策が反映され、ファッションはスケスケのおっぱい丸出し、町中には性器を模った商品やオブジェが溢れ、小学校の段階から「家族の役割」と称した性教育が施されていく。
電力を多く必要とする工場では、食料と交換にセックスが義務づけられ、モニターで「がんばれ」とか監視される(笑)。

さらには姦通奨励、処女税の導入まで検討され、セックスは奨励から義務となり、違反者に刑罰が課せられる様になる。

…かくして、世界の産業は復活し、街はかつての喧騒を取り戻すのだった。

しかしここで、「プラトニックラブ」という問題が浮上。
愛し合っていてもファックしないという悪い傾向を是正すべく、情緒を排した愛の無いセックスを奨励し、ロマンチックな書物、恋愛映画、花を贈ったりダンスや愛の語らいも全て禁止。
警察が公園や街を急襲し、違反者狩りが行われる。

実験段階から既にイカレ気味だったエンリコ教授が、さらにイカレていく過程が興味深い。
肉体物理学と平和への貢献が認められノーベル賞を受賞し、皆の称賛を一身に浴びるエンリコだったが、ラストでは……。☆
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