西木寸

君の名は。の西木寸のレビュー・感想・評価

君の名は。(2016年製作の映画)
4.1
この距離は...
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これまでの深海映画の特徴である、詩的で情緒的な要素は削り、ルックとしては爽快感のある普通のアニメーション作品に。
しかしながら、緻密でキラキラした色彩描写で、ある種妄想チックな物語を描き、人と人の精神的な距離感をコントロール。
そこにある水々しさや、切なさを表現するという意味では、一貫してます!

物語は、進むにつれてファンタジー的に加速していき...
そして...どうにもならない運命と...死の匂い....
遠距離恋愛の切なさ?
そんな程度の距離感の切なさではない。
あまりにも切なすぎる距離。
こんな状況だからこそ、二人がその切な過ぎる運命の殻を破る展開と、ファンタジー的なスケールの加速、そして過剰なケレン味演出が相まって、全てが高揚していきました!

確かに、裏側のキャラクターを操るおっさんが垣間見れる部分はありますが...
運命からの脱却が、物語のスケール、演出、音楽がリンクして沸騰していくテンションに、ああ...やられた。
西木寸

西木寸