ひでG

君の名は。のひでGのレビュー・感想・評価

君の名は。(2016年製作の映画)
4.0
良い映画というか力のある映像は、短い予告編の数ショットの積み重ねだけでも「観たい」という気持ちを掻き立てる。僕の場合、古くは「千と千尋の神隠し」近年では「アナ雪」がそうだった。
そして、代表今作も、新海監督の名前も知らない未知の私を引き込ませる力を備えた10数秒のスポットだった。
本編はその10数秒間が2時間続く。つまらない訳がない。引き込まれないはずがない
画面の美しさ、音楽との融合性↔️これは映像作る上でかなり大切なことだけど、あんまり語られていないような気がしていたが、本作は映像と音楽の関係性は見事!だ。
筋に無理があなんて野暮な批判は意味がない。ボーイミーツガールは、文化の永遠のテーマなのだ。時には時空も超える。筋の説得力と映画、映像の説得力は違うのだから。
戦後の混乱期に、出会いのツールが全くない時代、ボーイミーツガールは「奇跡」に近かった。その時代にあの「君の名は」が生まれ、人々に愛された。
2016今、「奇跡」が時空を超えるのは、ある意味必然であり、「何かを求めている」「何かを探してる」「誰かが私を探してる」という衝動は、ツールが発達した今も、今だから強いのかもしれない。
見事なまでの映像、、、でも「感動したか?」と問われると、やや濁したくなる。「良かったよ、」て。
でも、それでいいんじゃない?感動!とか強いメッセージじゃなくても、完璧のパッケージであれば。
とにかく2016を刻み一作である。
ひでG

ひでG