上海十月

君の名は。の上海十月のレビュー・感想・評価

君の名は。(2016年製作の映画)
4.5
震災後の映画。人の心に響きますね。
ウィキペディアでは、すでにネタバレしており、本作は、多少のネタバレがないと解釈できない。なぜ、これほどまでのスピードで興行収入更新するのか?「シン・ゴジラ」をも超えるメガヒットアニメだ。当然、行く気もなかったが子供から面白い2回観たといわれ、上の子から金払ってくれるなら一緒に行くというので朝の回に予約。朝の回で、ほぼ満席というのは、非常に珍しく年齢も老若男女というのも珍しい。話だけ聞くと「転校生」を思い出す内容で同様なシーンも見られ青春アニメドラマが年寄りの郷愁に響くのかなと思う内容で前半展開する。後半の展開は、かなりいい意味で裏切られた。新海誠ワールドとしてはありなんだろうが、あまりに唐突にそれは、やってくる。「シン・ゴジラ」と同じテーマと言ってもいいかもしれない。3・11後に作られるべき映画であり、その無くなってしまったものへの郷愁とその時「あーしていれば、こーしていれば」という想いが後半の展開ににじみ出る。この想いは、テロ、震災、事故、自然災害に合う機会が増えている現代において深く染み入る。きれいな飛騨の風景と都市風景のリアルさが効果的だ。9月18日読売新聞朝刊の「地球を読む」で御厨氏が寄稿した「シン・ゴジラ」論を借りて述べるなら、本作は、災後(災害後映画)作品のひとつで見事な作品であったと思います。
上海十月

上海十月