Narmy

君の名は。のNarmyのレビュー・感想・評価

君の名は。(2016年製作の映画)
4.2
地方に住む女子高生“三葉”と東京に住む高校生“瀧”は夢を媒介に心と体が何度も入れ替わるという奇妙な体験をする。
最初は戸惑いながらも次第にそのことを楽しみはじめる2人、、

三葉の家は糸守町に代々伝わる口噛み酒の神事を執り行う宮水神社。
神事のシーンは別の作品をみているかのようにガラリと雰囲気を変え、画面は静寂の中に包まれる。
厳粛な雰囲気の中執り行われる神事と対照的なクラスメートの揶揄するような言葉、、
日本古来の神事のニュースなどをついついみてしまう自分にとってはこのシーンはかなり興味深い。
それ以外にも幻想的な昼でも夜でもない黄昏どきという言葉の描写等、情緒あるな~( ¨̮ )

2人が完全に入れ替わってしまう話ではなかったのか、、
ただ入れ替わることの理由もしっかりあるストーリーで、時間や距離、いろんな意味で繋がり(結び)の大切さを組紐をあんでいく様子と重ねることでより印象づける。
テンポのよい前半はのせられてみてしまっていただけに、中盤のあるところで予想していなかった事実に衝撃を受けた。

誰も信じてくれなくても友達は信じてくれる、、自分としてはそのシーンが1番感動したかな。
必死に走り回る姿に、登場人物達と共にただただ祈るだけの気持ちになる。

何故この2人だったのか、、、

初めて新海誠監督の作品を観たときほどの驚きはなかったものの、生きているような自然、大都会の緻密な映像、刻刻と流れる時間の移り変わる様子はやはり圧巻。
その壮大さとは対照的に、敷居の溝や足元を何度もうつしているところが印象的で、今作はそこに強くリアルを感じた。

RADWIMPSの音楽は思っていた所に思っていた曲、、ではなかったんだけど、その違うとこがまたよかったのかも。
音楽との相乗効果はかなりある。
タイトルもかなりいいし、総合的に綺麗に上手くまとめられていて凄いなという感じ。
神木くんの声もめちゃくちゃよかった!

終わってみればストーリーとしては、割とありそうな感じはするんだけど、とにかくテンポがよくラストまで飽きるこなくあっという間に観終わった感じ。

評判通り、特に若い人達に人気があるのは分かる気がするし、これを好きな若者が多いことになんだか安心する。

人と人との出会いには全て意味がある。
運命という言葉だけではおさまらない、何かに導かれるように使命を受ける出会いがあるのかも。

伝統と現代が繋がること、お互いを信じるということ、改めて日本の心を意識させられる素敵な作品♩¨̮
Narmy

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