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君の名は。のoden8のレビュー・感想・評価

君の名は。(2016年製作の映画)
4.7
"糸を繋げることも結び。人を繋げることも結び。時間が流れることも結び。"
"寄り集まって形を作り。捻れて絡まって。時には戻って。途切れ。またつながり。それが結び。それが時間。"
by 宮水 一葉

"誰そ彼。これが黄昏時の語源ね。"
by 国語の先生

まずね。そもそもRADWIMPSが反則過ぎるのだよん。だって彼らの音楽が好き過ぎるんだもの。誠ちゃんの圧倒的に美しい映像や現実と理想を描く世界観と、彼らの紡ぐ歌詞と音のシンクロ率が奇跡でござ〜ますよねん。

この作品との出逢いは。"おでん。お前は絶対これ好きやぞぉ。"の一言。
若い頃は、超ド級のキュン太郎だった僕。そんな僕をずっと温かく見守ってくれ続けた心のお兄様からのオオス。
僕にとってはその人との出会いが"結び"そのもので。23歳の頃にフットサルを通じて出会った現イタリア食堂"moja"のオーナー兼マスター。僕にとって、彼の作るご飯はおふくろの味よりも明日への活力を貰える想い入れの強い味。僕の第二の青春の吸いも甘いもを知り尽くしてくれている人。そして、かれこれ十数年のお付き合いをさせて頂いてるの。そう、出会いって奇跡なんですよね。その奇跡を、長い時間と"想い"というエネルギーをかけて組紐の様に結んでいく。するとそれはいつの間にか"運命"なんじゃない?とか感じちゃうのよねん。

瀧くんと三葉ちゃんの出逢いも奇跡であり運命で結ばれるている。キュンキュン物語の王道of王道。なのに、誠ちゃんが描く嫌いじゃない青臭さで、覇道へとアップデートされている。

物語の構成が、一葉グランマの言葉に集約されているの。その紡ぎ方が巧み。
"もっと、ソコを深く見せてくれよぉ〜いっ!!"って思わせてくれる。その場面に興味がシフトするやいなや次の展開へ。そして次の関心を投げられる。だから、どんどん強引に物語の中へ手招きされるのよね。それに加えて、誠ちゃんの切り取り描くシーンが全部グッチョイなのよん。そして、ちゃんと"ソコ"も回収してくれるんやから、もう💞ってなってまうやん。

それと最大のキュンポイントである恋心。それを"入れ替わる"ことで、分かりやすく表現されている。

人は誰かをめちゃくそ想うと。その人を知ろうと必死になる。あなたが喜ぶことは?あなたが感じることは?あなたが大切にしているものは?
って、想いが強くなっていくうちに自分がちゃう自分になってくのよね。そう、誰かと入替ってしまったかの様に。

"でも、確かなことが一つだけある。あたしに入ってたのはキミなんだって。キミに入ってたのはあたしなんだって。"
by 三葉

"想い"が届いた時の喜び。心と心が結ばれた時の想い。それは"君の名前は"と分からなくなってしまっても。忘れることはない。忘れることができない。
その感覚が、瀧くんと三葉ちゃんを観てリンクして思い出す。するとね。ブハァ〜っと涙が溢れてくるんだわぁ。

"ずっと何かを探している。いつからか、そんな気持ちに取り憑かれている。"
by 立花 瀧

四葉ちゃんのツッコミのセンスが将来有望過ぎて癒やし過ぎたぜぇ〜い🙉👍💞www
あと、まさみんはアニメになっても圧倒的まさみんやな🤤👍💞www

"キミも…いつか、ちゃんと幸せになりなさい。"
by 奥寺先輩feat.長澤まさみ


誰そ彼とわれをな問ひそ
九月の露に濡れつつ
君待つ我そ
by 作者不詳 万葉集

Cast(役者·キャラ) 5
Story(物語) 4.5
Architecture(構成) 5
Picture(画) 4
Acoustic (音) 5
23-22
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