いぶり

君の名は。のいぶりのレビュー・感想・評価

君の名は。(2016年製作の映画)
4.5
前作までの新海誠作品ファンからしたら、新海誠要素が少なかったなと感じる作品。
ただ、作画・ストーリー・音楽共に流石のクオリティで見終わった後の余韻がまた楽しい。
新海誠ファンが見るといい意味で裏切られ、前作までのものを見ていると楽しめる要素が含まれている。


キャラクターデザインを担当した田中将賀が作成したOP映像は、DVDやBDで一時停止を一瞬ごとにしたいほど細かな作画になっている。是非、一度見終わった後にもう一度OP映像を見てもらいたい。
安藤雅司が作監を務めたこともあり、ジブリ作品の様な動きが垣間見える。

ストーリーは単純な構成にはなっていないため、気を抜いていると置いていかれる可能性あり。「今どうなっているんだろう?」と少し整理しながら見ていくのがオススメ。

RADWIMPSが初の音楽を担当するとは思えないほど曲や音楽の入るタイミングが完璧。監督等の制作スタッフと細部にこだわって作られた事が分かる。

キャストでは声優以外がやると棒読みになり残念な感じが増えることが多々あるが、俳優が専門にも関わらず最後まで違和感なく見れる。全員上手く素晴らしいが、三葉の妹である四葉役の谷花音は最後まで女優とは分からないほど。
キャラクターに合ったキャスト先行が行われていた事が伝わってくる。



個人的にBDの初回盤を購入する程に好きな作品。
ここまでの大ヒットになるとは思いもしなかったが、新海誠を多くの人に知って貰えるキッカケにになったことが嬉しい。
以前、Z会のCM「クロスロード」で新海誠×田中将賀の共演が行われているので気になる人はそちらもチェックして頂きたい。
「君の名は。」から新海誠に入った人が前作までのものを見た時に違和感を覚えないかが不安要素。
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