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何者のmnmのレビュー・感想・評価

何者(2016年製作の映画)
3.3
承認欲求 と 不健全な優越性 を生み出す原因はどんな集団にも存在するカースト制度にあると思っていて、SNSが発達しきった今それらが増大することはあれどもうこれ以上減って生きやすくことはないと思っているという持論が大前提にある上で鑑賞。義務教育での「お手手繋いで仲良くみんなでゴールしますよ」の教え、選択自由な教育機会での「好きなことを見つけられないのは悪だ」な風潮、その先半永久的に属す"社会"という集団に放たれる際に『あなたの強みは何ですか?』という答えのない問いで自己表現を求められるわたしたちは、一体何者になりたいのだろうか。何者にもなれないのだろうか。何者にならなれるのだろうか。

知らない間にゆっくりと酸素を奪われていって自分の好きな自分を見失い死んだ魚のような目をして息をすることしかままならなくなった就活時代を思い出した。"選択の自由"が広い現代だからこそわたしはダメだったな。主観で捉えることしかできない自分の人生において自分以外の誰かがキラキラ輝いているのって、めちゃくちゃ苦しいし妬ましいんだよね


こういう類の作品は映画を観てから原作を読む流れがマイルールなんだけど、早く原作読みたくなった 答えのない問いに悩んでいる今だからこそこうやって考えさせてくれる題材は大事だ
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