キラリ

何者のキラリのレビュー・感想・評価

何者(2016年製作の映画)
2.9
“あなた自身を1分間で「表現」してください”

原作は未読なのだけれど、とにかく『何者』というタイトルが秀逸だなぁと。「何者」にもなりきれていない人たちが、自分が「何者」かであることを周りにアピールするんだもんな、就活って。就職したからといって、「何者」かになれるものでもないと思うけど。

就活を題材にするのは新しい切り口だし、異色な青春群像劇って感じで面白いし、役者陣の演技も◎なのだけど、映画としては、正直なところ可もなく不可もなく・・・といったところかな。「何様だよ」って感じだけど。(この映画では、「何様なの?」って、つい突っ込みたくなるシーンが多かったな)

よそゆきの自分をアピールして勝手に合否を判断されるのが、就活というものなのだけど、落ちるたびに、自分を全否定された気がして、自己肯定感ダダ下がりだし、結構残酷で不思議なイベントだな。嫌でも周りの同級生と比較しちゃうし、この映画でもでてくるけど、他の人の内定が素直に喜べないのは納得。

個人的には、自分が就活する前にこの映画は観たくないなぁ。就活って、ただでさえ追い込まれるから、この映画観ると余計に就活が嫌になりそう。
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