何者にもなれなかったよ母ちゃんごめんなbyマイティー「サイタマノラッパー」
今年の日本映画は傑作揃い、そして「何者」も今年の邦画を代表する作品になること間違いなし。「観終わった後に誰かとあーだこーだ話したくなる映画部門」があったら今年1番ではないでしょうか。突っ込まれたくない人間の負の部分をチクチク何度も執拗に突っついてくるので、もうやめてくれーって何度も感じました。
朝井リョウの原作小説は読んでいたので、ストーリーとラストのオチは知っていましたが、映画は原作を上回る仕上がりです。「桐島」に引き続き、朝井リョウは映画映えする作品を生み出す作家なのかも。
就活時の学生あるあるがどぎつく【無修正】で描かれているので見る人によっては心に傷が残る危険性があるかもしれませんが、役者の表情だけで語る演技であったり、演劇的な奇抜な照明の使い方であったり、後半の驚きの展開であったり、監督のこだわりが細部に感じられました。
有村架純が岡田将生に言い放ったセリフ「10点でも20点でもいいから…」は間接的に佐藤健&僕の胸にグサリと刺さりました。希望を持たせる終わり方もグッド。醜くい生き方でも誰もが主人公。
「ツッコミ」ではなく「ボケ」が幸せを手にする。