はま

何者のはまのレビュー・感想・評価

何者(2016年製作の映画)
3.5

あまり期待しないで観たらそれなりに楽しめた!ただ勘がいい人は予告だけで十分だよなあというのは否めない。

でも予告の感じとはまた違って、結局人間が一番怖いよね〜っていうガッツリホラーだしミステリーで普通にゾクゾクしました(笑)本人が居なくなった瞬間みんな悪口言うっていう薄っぺらくて打算的な関係が飄々と続いていく感じ。

主要6人それぞれの演技が光っていて、これだけの個性が集まっても悪どくなく、それぞれのキャラが生きていたのがさすがだなあと思いました。特に佐藤健くんの目線や何気ない仕草はしっかり伏線になっているからすごい。

因みに私はあの6人の中だと佐藤健くん演じる拓人かな〜?って感じなんだけど、拓人冒頭からほんっっと嫌な奴すぎて己を省みようと思いました……(笑)

二階堂ふみちゃん演じる意識高い系リカちゃんが矢面に立たされやすいキャラだとは思うけど、ああいう子ってシンプルにイタいだけで別に悪い子ではないというか……。よっぽど拓人みたいな奴の方が性根腐ってますよね。(自戒の念)

でもニコニコピュアピュアしといてちょいちょい悪口いうし、わりとメンヘラだし、何より拓人のツイッター見てるんかーい!っていう感じの有村架純ちゃん演じる瑞月の腹黒さも嫌いです。でも6人それぞれちゃんと嫌なところがあるのがいいし、人の嫌なところをずっと見させられている観客の私たちというのがなんとも面白いところ。

台詞も物語のバランスも気になるところは特に無かったんだけれど……SNSが普及してからの就活っていうものの知識や経験がない人からするとなんのこっちゃ?って感じなのかな。ターゲット層が狭いっていうのは否めない。

あとは物語の盛り上がりと見てる側の気持ちの盛り上がりがイマイチ一致しなかったかなっていうのはある。退屈ではないんだけれど、作り手に上手く誘導されなかったなという印象。
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