shiho

何者のshihoのレビュー・感想・評価

何者(2016年製作の映画)
4.7
う〜わ〜!!
これ面白かった!
とても面白かったよ!!

「桐島、部活やめるってよ」の著者、朝井リョウ原作の就活映画なので、どちらも原作未読ながらも心抉ってくるんだろうなぁと覚悟しつつ、やっと観たい気分になったので鑑賞。

思ってたより何処も抉られはしなかった。今Facebookやツイッターやインスタグラムを駆使して企業側も就活生側も情報戦勝負になってるようだけど、よく考えたら私の就活の時はまだスマホもここまで普及してなかったから、自分を見てるようでダメージ受けるなんて事はなかったのでした。

豪華俳優陣が演じるキャラクターの持っている空気感にビタァ!!とハマっており、同じ内定を獲りに行くライバルなのに「対策本部」とか作って表向き仲良しこよししようとしてる空間のいたたまれなさや、
その中でも別ベクトルでプライドの高い同士のピリっとする瞬間にうわぁ〜ってなったり、
岡田将生と二階堂ふみカップルの痛々しさ、それを冷めた目で見てるわりに実は自分に一番自信がない佐藤健の足元がガラガラと崩れていく感が最高に気持ち悪くて気持ちよかったです笑

最初この原作が出た時も思ったけど、素晴らしいタイトルですね。
大学生時代の謎の上から目線・無敵感ってなんなんだろう、なんだったんだろうって思うけど、まぁあれも人生の一つの過程ではあるのかなと。
日本では皆黒髪に染めてリクルートスーツ着て、無個性にして就活して、会社に入って会社員していくうちに、『自分は何者にもなれない』って凡人タイプの人間は気がつくのか、思わされるのかわからないけど、そう悟ってしまうわけですよね。
(だから最近の香取慎吾の「色がない」ツイートが批判されたわけで。あれはほんとこの人中身子供なんだなぁと思いましたわ笑)

確かに就活って気持ち悪いです。不気味ですよね。企業側も就活生側も嘘つきあって、表向きすましながら相手を品定めしているわけですから。
でも今の若者達は彼らなりに、その波に乗って泳いでいこうとしてるんだよと、今作はそういうメッセージを含んでいるようにも感じました。

ほんと今時の音楽だなぁ〜って思う米津玄師の音楽も統一感があってとても作品にマッチしていて良かった。

学んだことはツイッターはやはり怖いという事(笑)と、
人は妬み僻みを常に持っているのだから、同じ目的を持ったライバルと仲良しこよししても絶対崩壊するという事。
あとプライド高い人ほど自分の高い理想と現実の差に苦しめられて自ら首を絞めることが多々あるという事かな。

個人的には作風と編集もうるさすぎず、でもよくストーリーを際立たせてくれていて良かった。
「ヒエーー佐藤健がんばれーー(´ω`)」な展開からの、清々しい一皮向けたラストと米津玄師の良エンディングで、内容のわりに後味も爽やか。

まーた山田孝之先輩か!とキャスト見て思ったのに、ちゃんといい味出して少ない登場シーンでグッと締めてくれる山田孝之先輩はさすが。しかし院生にしては老けすぎである笑。

有村架純のあざとさと腹黒さを感じるキャラに「うわ〜」となったけど、後半の二階堂ふみのホラー感というか面倒くささを見ると多少アレでも大人しく微笑んで肯定してくれる有村架純が天使だよなぁと男性目線で観ていました笑
ふみちゃんの演技はちょっと大げさだけど、さすが凄みがありました。顔力。まぁプリンターくらい自分で買えって話ではあるよね。

岡田将生もこういう一癖ある役やった方が面白い。
菅田将暉もさすがの演技力。この人の演技ってどれも同じように見えて同じじゃない人物にちゃんと見える。天性のオーラを持ってるな。

まとめ
俳優陣の良キャスティング
脚本の無駄のなさ
起承転結のはっきりした脚本
米津玄師の統一感ある音楽とのマッチ率。

文句つける場所がない。
すごく感動して泣いたり、迫力に圧倒されたりするわけじゃないけど、考えさせてくれる良作でした。
こりゃ〜同監督・松坂桃李主演の『娼年』も期待して良いかな♪

今年も映画楽しみつつ、プライベートや仕事面でも変化のある年になるので、頑張っていきたいです(*^^*)
読んでくださった皆様にとっても実りある1年になりますように!

今年もよろしくお願いいたします♡