Hoshiduru

何者のHoshiduruのレビュー・感想・評価

何者(2016年製作の映画)
3.6
原作既読。「私、二階堂ふみだからみれない!」って笑ってた姉の就職が、コスパよく決まり、何かに駆られる焦り。

内容に触れるのは難しい。自分の話をします。
同級生の中で一番良い大学に行った。特殊な高校で、受験という概念がなく、皆推薦で大学を決める中、ひとり浪人をした。
「学歴なんて」ってみんな言ってたけれど、教員が、彼の生徒(後輩)が現役で難関大学に入ったことを自慢げに話していて、裏切られたと思った。そして、自分の選択は正しいと思った。

あれから、ふと、同級生のSNSを気にしてしまう。学歴至上主義が嫌いなのに。嫌いだから、偏差値は低いけど、自由な高校に入ったのに。出身校の偏差値の話は馬鹿らしいと思えるのに。
気付いたら同級生のSNSに載ってる大学を検索窓に打ち込み、偏差値を見て、安心している自分がいる。大学の同期に、後輩がいないか探しては見つからずに安心する自分がいる。
それでも芸術系は高いところに行く人もいて、自分の価値を比べてしまう。

この物語は就活に限った話ではない。なんて、当たり前なことは置いといて。ずーっと感じてることだ。ずーっと感じてて、ずーっと怖くて怖くて。「何者」かだと信じたくて、高校に入ったのだ。そして、卒業時、「勉強しかない」ことを受け入れた。そして、一年勉強だけをした。今、私には何があるんだろう。大学の同級生の中で、私は一番勉強が出来ない。何か肩書きが欲しい。人と違う何か。

周りにある言葉を拾い集めて披露するけど、結局大したことなくて。1番じゃなくて。

生きづらさを簡単に共感されるたびに息がつまる。自分が凡人だと言われる気がする。何を書いてるんだろう。

私はこの物語にひどくかき乱されたのだ。すごくおもしろかったよ!って笑顔で周りには勧めてみたけれど、苦しい。これに触れた周囲が、この物語に私を見出すことが恐ろしい。やめてほしい。誰にも知られたくないし、知られてることを知りたくない。 ホラーです…

原作の方が本当に傑作すぎて、感想の割に点数がちょっと低めにです。