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何者のxyzのレビュー・感想・評価

何者(2016年製作の映画)
3.7
「就活」と言う名のモラトリアムの終焉に立つ、まだ「何者」でもない彼ら、彼女らの物語。


自分を価値ある人間に見せようと虚栄を張る。イノセントな物事にシニカルな態度を取る。本音を隠した評論家気取りの傍観者でいる。実績も根拠も無いのにやたらと自分に自信を持ってる。
これって今も昔も変わらない若者の姿であり、特権でもある。きっと未来でも変わっていない。

虚勢を張り続ける人間は大人の世界でもいくらでもいる。シニカルから抜け出せないヤツも大勢いる。大人は本音を言わない。

そう考えると彼ら、彼女らの未来の姿が見えて、「内定」という第一関門を突破できた/できていないの理由が浮き彫りになる。

それを暴いた終盤の拓人と理香がお互いを非難するシーンは惨過ぎる。確実に心の傷になり、何年も消えないのだろう。
第一関門を突破した瑞月にしても、その後に苦労することが暗示されてる。

社会に出たからといって「何者」かになれるわけではないのだ。


と、就活をしなかった自称大人は思った次第です。