LalaーMukuーMerry

レッドタートル ある島の物語のLalaーMukuーMerryのレビュー・感想・評価

3.9
~カメの思い出~
娘の友達が子ガメをもって家に遊びに来たのに、目を離したすきに我が家の庭に逃げ出して消えてしまったことがあった。娘が小1の頃だったと思う。家族で探しても見つからず、あきらめて、そのまんま。そんなことがあったことも忘れていた頃(2年くらい後)、大きくなったそのカメを、庭仕事していた私は偶然見つけた。娘は喜んでカメをもって友達の家まで返しに行った。いったいあのカメは何を食べて生きていたのだろう? 
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カメは不思議な生き物だ。本当に万年も生きるのだろうか? 人間の一生なんてちっぽけなものだよ、とカメに言われているようなラストでした。「狼こどもの雨と雪」のような、あり得ないけれど、あればいいなと思えるような、赤いウミガメと人間の不思議な関係をベースに南の無人島で展開する物語。セリフが一つも出てこない作品ですが、その世界にかなり引き込まれました。