おれさま

パラドクスのおれさまのレビュー・感想・評価

パラドクス(2014年製作の映画)
3.6
※今回のレビュー、知らなければ良いこともありますかね…笑

おもしろい、メキシコスリラー

ループに陥ってしまった2組(+α)のストーリー。これは前知識無しで、是非。ラストに至る過程まで、ループを活かした脚本、恐怖と絶望を小道具や場面を駆使した映像。そして時と年齢。強引な部分はありますが、有り。
若い頃は幸福に包まれ、年を取るごとに不幸に苛まれるといったこと、そして滑車を走るように日々を費やし、現実世界への生贄となっていくループ。かなり端折ってわかりづらく書いてますが、痺れた。

年齢は残酷です。ちょっと話は変わりますが、ジャネーの法則を思い出しました。
人は経験したことがないことをやっている場合、時間が長く感じます。子どもの時は何もかもが新鮮で1日1ヶ月1年がもの凄く長く感じますが、逆に大人になると、多くのことを経験しているため、1年があっという間に感じてしまうといった現象です。そして、とっても面白いのがここ。
『20歳のあなたは人生の70%を既に終えている。』
最強かつ最恐。

一応…計算上50歳の方は蓄積体感時間は人生の90%を終えているようです…このレビューをしっかり読んでいただいた方、なんだか嫌な思いをさせていたのならごめんなさい…

人生の煌びやかな幸福な時と、
終わりに向かって歩む苦悩。
日々は創れるもの。
明日は何かひとつでも、新しいことを。

パラドックスとは、"一般に認められている結論とは反対の結論に至る説"。この邦題、正確ですか?原題はインシデント。医療用語でもよく使われますが、"重大な事柄に発展してしまいかねない事象"。捉え方が変わってしまいます。原題で良かったのでは。

この人間として生を授かり、死へと走っていくだけの乗り物にいる、ただそれだけ。なのかもしれないなって、悟りながらレビューしておりました。生きる意味とは…。よくない、よくない!さあて明日も元気に口角上げてっシャキッと出勤出勤出勤!
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