ナトリ

KUBO/クボ 二本の弦の秘密のナトリのネタバレレビュー・内容・結末

KUBO/クボ 二本の弦の秘密(2016年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

今年30作目。ストップモーションアニメとしてテレビで話題にされていたので観てみた。

ワンシーンつくるのに何日かかるかと考えて観ると、すごい作品。人生の何分の一かわからないけどそれだけの時間をこの作品に捧げた人たちがいる。日本国を調べて、日本映画を観て、日本人の所作を研究して、そしてきちんとこの映画を完成させた。すごい。
カメラの前にいるキャラクタの手とかが映って、遠近感とかにも強いこだわりを感じる。

ストーリーは一本調子というか、子供向けなのかな。「あのときこうしていてば…」みたいな妄想というか葛藤で苦しむようなものではなく、ぼーっと映像と音楽だけを観ていられる。

片目と半月の兜って伊達公かと思ったけど、竹取物語とか羽衣伝説とかいろいろまじっている感じ。羽衣伝説は中国だっけ?
月というとウサギが餅ついて、かぐや姫が帰りたがって、昔話では神秘とか理想郷みたいなイメージだけど、この作品では月の帝が悪者みたいでイマドキだ。海外作品らしいともいえる。

お供がサルとカブトムシ(クワガタ?)っていうのはなんだったんだろう。なぜそのチョイス。ニホンサルだから? 兜だから?

クボと月の帝のラストバトルはなんだか物悲しかった。
闇の姉妹は「お父様が必要としている」といってクボの目を狙っていたんじゃなかったっけ? 本当は違ったの? 戦わずに済む道もあったんじゃないかと思えて、その辺がよくわからなかった。それぞれにとっての家族っていったい…。

確めたい部分はあるけど、でももう一回観ようとは思わない。一回でお腹いっぱいになれた作品。圧巻です。
(しかしこれ、タイトル、クボと二本の弦でよかったんじゃないの?)
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