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神様メールのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

神様メール(2015年製作の映画)
4.3
神様(ブノワ・ポールヴールド)は妻(ヨランド・モロー)、息子JC、娘エア(ピリ・グロワーヌ)と一緒にブリュッセルのアパートで暮らし、パソコンでいたずらに世界を支配している。ある日、人間に運命に縛られることなく生きてほしいと思ったエアは、神様のパソコンから人々に余命を知らせるメールを送る。エアは、大パニックに陥った世界を救う旅に出るが、彼女の小さくてヘンテコな奇跡は思いがけず人々の悩みを解決していく。鳥を追って北極まで大冒険に出る会社員、不死身の美女と巡り合う殺し屋(フランソワ・ダミアン)、ゴリラと恋に落ちる主婦(カトリーヌ・ドヌーヴ)……それぞれの生きがいを見つけていく人間たち。しかし、エアが最後に巡り合った男の子ウィリーは死期が目前に迫っていた……。
キリスト教や聖書の記述をネタにしながら、斬新なスタイルの救世主伝説をエスプリを込めて描いた傑作ファンタジーコメディ映画。
なんといっても、創造主である神様が「一度愛する人と結ばれても長続きしない」など不幸になる法則を作って人類を苦しめている意地悪なクソオヤジで、クソオヤジの創造主に逆らい人類に運命に縛られず自由に生きて欲しいがために6人の使徒を集める創造主の娘エアの冒険を、エアの兄ジーサス・クライストもクソオヤジの創造主に逆らい人類を救うために即興で言ったことが聖書に記されたことや12使徒の12はホッケーのプレーヤーの数など聖書やキリスト教の記述をネタにしたパロディをちりばめながら、エアが6人の人間を救う中で6人それぞれが生き甲斐を見つける過程を通して、「命は有限なのだから、自分の心が求めるもの愛する人を求めて生きることが大事」というメッセージがユーモラスに伝わってきます。世の中を愛に満ちた世界に変えるのが、エアとお母さん女性であるのが、現代的です。
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