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殺人容疑者のmingoのレビュー・感想・評価

殺人容疑者(1952年製作の映画)
3.8
ドキュメンタリータッチの犯罪捜査ドラマを、警視庁・警察本部・捜査研前面協力のもと、本格派の画期的スタイルとして展開した先駆的野心作。
ところが売りである前半のドキュメンタリータッチはクソみてえに退屈なのだが、鈴木英夫の腕の見せ所は後半の丹波哲郎追走劇からが怒涛の追撃である。

彼が東京中を逃げ回り、オールロケに徹したリアリズム重視の斬新な撮影からは当時の東京の街並みが楽しめるだけでなく、ラストの下水道での土屋嘉男と丹波哲郎の息飲むやりとりはどう考えても傑作サスペンスの名シーンである。
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