菩薩

劇場版 501の菩薩のレビュー・感想・評価

劇場版 501(2016年製作の映画)
4.4
正月休みを活用し、無事SW過去6作の総復習を終え、身体中に溢れ出るフォースを漲らせつつ向かうは『フォースの覚醒』でもなければ『ハッピーアワー』、はたまた『クリード』でもなく、渋谷ユーロスペースのレイトショー、そう、『テレクラキャノンボール2013』で数々の名言と共に、「食うか食わぬか」の人生哲学を証明する壮絶な漢の生き様を見せつけ、見る者に溢れ出る感動と胃液の逆流を催させたビーバップみのるの監督作品、『501』である。

そんな彼が全身全霊をかけたとある企画が頓挫する事に端を発するこの作品。自らの人生の敗北を噛みしめるがごとく苦悩する彼の感情をこれでもかと詰めに詰め込んだ挙句、「あれっ?あれどこに入れたんだっけな?」を繰り返し繰り返しひっくり返しひっくり返し…。最後は「もーどーにでもなれー」なのかなんなのかSFへと変貌を遂げ、オカルトホラーへと着地する、そうこれはみのる版『俺は園子温だ!』であり、『インヒアレント・ヴァイス』の主人公が奥崎謙三で、『エル・トポ』の世界に迷い込み、そこでパゾリーニに出会い、『フリークス』の登場人物と戯れてる間に『幻の湖』を撮った時の橋本忍と遭遇する、を纏め上げる巨匠フェリーニ、の未完の大作…。要するに一言で言うと、


「意味が分からない。」


のである。しかしこれだけは言える、現時点で2016年最大の衝撃であると。そしてそれは容易く塗り替えられる事は無いだろうと。

これから劇場に向かう勇気ある方々は、まずはそれ相応の覚悟と何が起きても怒らない寛容さを持って臨んで頂きたい。そしてなにより『ロッキー』を、何かに向かって遮二無二頑張る人間の生き様とは一体どういうものなのかという事をしっかりと心に刻み込んでから、劇場に向かって頂きたいと思う。


追伸:しばらく六義園には行けそうもありません。