ベルサイユ製麺

タナー・ホール 胸騒ぎの誘惑のベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

3.6
…再生してから気付きました。ルーニー・マーラが若い!これは勿論ルーニーが長靴いっぱいのプラセンタを貪り食った成果!…では無くて、10年前の初主演作がソフト化されたってことの様だ!このパターン助かる!
そしてルーニーが可愛い!本当に可愛い!!「そんなん知ってらぁ」って思った方、あなたは夜、コテージを抜け出してイチャついているところを殺人鬼に2人一気に串刺しにされる第一か第二被害者(ポジションによる)です!…迂闊だと言う事です。このルーニーがスゴイ!2009。もうビカビカに輝いている。天照大ルーニーですよ!
そして透明感!本当に透明!
「存じてますわよ」って思ったそこの方。あなたは、絶対的危機が迫っている事も知らずにバブルバスで寛いでいるところを殺人鬼に襲撃されて、シャワーカーテンを引きずり落としながら泡をピンクに染めガールです!…早計であると言う事です。ルーニーがもう、スンスンに澄んでいる。フグ刺しを超えたんじゃないかな?100均の薄くて直ぐに裂けてイライラする梱包テープくらいの透明度!
…お、このノリでレビュー乗り切れそうかな?いや、ちょっとだけ感想も書く!…でも最後にひとつだけ。…ブリー・ラーソンも出てるけど、こっちはほぼ変化なし!これからも変わらないのだろう!ブリー・ラーソン本位制。

ニューイングランドに古くから有る全寮制の女子校タナーホールを舞台に、最終年度を過ごす4人の少女たちの、なんやかんやを描きます。…全ての映画は“なんやかんや”の6文字でまとめられる事を発見。今すぐ風呂を沸かしてユリイカー!と叫びながら飛び出したい気分。
劇中に於ける年代の表記は記憶に無いのですが、コピー機は有った。室温超伝導はまだみたいでした。

フェルナンダ(ルーニー・マーラ)とケイト、ルーカスタの3人は元々の寮生で、メリア〜ン♪と歌い出しそう程に息ピッタリ。そこに超ブルジョワのヴィクトリアが入寮してくるとこからお話が転がり始めます。フェルナンダは実は小さい頃にヴィクトリアとお友達だった事が有り、少女ヴィクトリアが、おばあちゃんの大事にしていたセンザンコウいや、インコをワザと逃す場面を見てしまった事で“悪い事は偶然起こると信じていたが、悪は人の心の中に有るものなのだ”と悟ります。…そう、ヴィクトリアは相当にヤバい。
借りた服を勝手にリメイクする。→汚したまま返す。
学校の門の鍵を勝手に盗む。→学長の息子から貰ったと言い張る。
人の手紙を勝手に読む→コピーしてなんかの時の切り札にしようと企む。
…あーヤダ、見てるだけで心がササクレ立つよ!ケイトとルーカスタは楽しけりゃイイって按配なのですけど、フェルナンダはなまじ真面目なものでヴィクトリアと衝突しがちです。そもそもフェルナンダにとって彼女は初めて潜在的な悪を見出した人物ですし…。★堪忍袋の尾が切れた!とばかりにやおらヴィクトリアに掴みかかったフェルナンダ。エイヤとばかりにフェル得意の巴投げで放り投げられたヴィクトリアは、あわれ時計台の機械室に頭から突っ込みペキポキグシリ…とかなりません!堪える!何故ならフェルナンダはヴィクトリアが自分と同じように痛みを抱えた弱い人間である事を知ってしまったから…。フェルナンダ偉い!いや、ここはルーニー・マーラを褒めるべきでしょうな。とにかく可愛いから。
彼女たち、みんなお年頃なものですから、それぞれ恋愛の事で悩んでり、胸を痛めたりします。でもそもそも女子寮なんて閉鎖環境な事もあって、みんなしんどいマイウェイ・オブ・ラブを歩んでしまって、そりゃもう上手くいかないの。ああ、辛い。甘酸っぱい。個人的な白眉は、ルーカスタちゃんが自分を見つける出会いの瞬間。胸がパチパチしましたよ👩‍❤️‍👩
そうやって傷つきながら、バカやりながら少しずつ自分のことを理解し、少しずつ成長しながらやがて巣立ちの時を迎える少女たちの姿を繊細に描きます。そして静かなラスト…沁みる…と言いたいところなのですが、今作もやはり『レディ・バード』『ヴァージン・スーサイズ』とかと同様に、わたくしのようなおっさんが観て分かった様なフリをしちゃダメな作品に思えます。無念…。是非女性に観ていただいて感想を聞かせて頂きたい。
たかだか10年前なので当たり前かも知れませんが、ルックの古さは全く感じません。フォントのデザインとかホントにオシャレだし、sweetでriotでchaosなサントラも最高です。そして何よりルーニー・マーラ!!!その透明感はデメニギスの頭部を超えたぜ!誰も見てなくてもずっと透明…。