三角窓

死の恋人ニーナの三角窓のレビュー・感想・評価

死の恋人ニーナ(2015年製作の映画)
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語りへの的を絞り切れてない雑味のあるノイジーさが編集の妙や性急と間延びを繰り返す独特な間の取り方で全体を奇妙で不可思議な領域へと持ち上げている恋愛シミュレーション破綻系ホラー。トーンを抑えた静かな色味と画面の寒々しさ、身体へのクローズアップを多用するフェティッシュ、無駄に青春してる音楽。幽霊でもゾンビでもない肉感があって実存する死んだ元カノを加えての三角関係。このアンバランスなテンションとシチュエーションでコメディにならなかったのは凄い。ホラーでもないのだけれども。
疑似家族的なセラピーの失敗でもあるし、ネクロフィリア未満の3Pとか、愛の証明の為お墓の上でのセックスとか断片を不規則に連続させることで繋ぎ目をなかったことにするようなデデキントの切断的不道徳の時間がゆっくり静かに一人一人を狂わせてゆく。素晴らしいというには何かが決定的に物足りないんだけど独自の綻んだ美しさがあって好きな感じの作品。