ベルサイユ製麺

ローンウルフ 真夜中の死闘/レイト・フェイズのベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

3.7
ド田舎の高齢者居住地域に1人越してきた初老の男。彼は盲目の退役軍人(なんて斬新な設定!!!初めて聞いた!)です。気難しい彼が心を許すのは盲導犬のシャドウと、隣家の気さくな御婦人だけです。そしてある満月の夜、事件が起こります…。ワオーン!

…ああ、キュート。なんたる可愛さかよー。パッケージ写真を見れば何が起こるかは一目瞭然ですね?80’sテイストなC級狼男物です!パーティグッズのような狼男がノッシノッシと闊歩、壁には曖昧な濃さの血しぶきが舞い、お腹の上にキッチュな臓物をトッピングする…。なんかもう、こんなのばかり観ていたい!癒し!
モンスターパニック周りの雰囲気は80’sぽいのですが、全体に陰鬱で抑え目なドラマパートは寧ろ70’sな感もあり、つい見入ってしまいます。ムードが良いのですよ!ボーッと眺めてるとウッカリ、名画をみているような気分になってしまいます。あぶねー、あぶねー。
主人公のニック・ダミチさん、正直今まで見た事有るかどうかも曖昧なぐらいなんですが、なかなか良いです。トム・ハーディが何かやらかして30年位干されたみたいな哀愁漂う表情がグッときますね。その他の俳優も見たことない人ばっかりで新鮮です。カメオのカケラも無いぞー!
もうアレコレとにかく好みで、中盤までは「傑作発掘しちゃったなー」ってホクホクしてたのですが、後半でちょっとだけ……我に返ってしまいました。惜しい!
自分は充分楽しんだのですが、好みの差でかなりスコアは変わってくる思います。一般的には3.0未満ぐらいになりますかね。ワンちゃんがちょっと可哀想なので注意です。
それにしてもパッケージをまじまじ見つめてみると、世界には何と映画祭の多くあることか。そして、みんな何と褒めるのが上手なのだ。見習いたい!ワオーン‼︎