ざいざい

Shelter(原題)のざいざいのレビュー・感想・評価

Shelter(原題)(2015年製作の映画)
3.6
ホームレスの男女の愛を表現したもの。

ホームレス同士の愛という題材は、たぶんあまりないか、存在しなかったかもしれない。

なぜなら、ホームレスになる人間は、堕落した人間であるというイメージがあるからだ。

でも、この映画のホームレスの男性主人公はイスラム教徒で、正義感のある人、しかしかつてイスラム過激派で、西洋人を虐殺していた。

女性は、かつては医者の妻だったが、夫が軍医でイスラム教の国に派遣されて、殺されてしまった。

この男女は、全くの反対の思想、環境の人間、あえて言うなら、殺し合いをするほどの敵の人間なのだ。

この二人はなぜかニューヨークで何も持たないホームレスとなったとき、そしてお互いが人の愛にうえていたとき、互いのために自分の命さえも犠牲できるほどの愛が生まれた。

人は普段、仕事、金、家族、家などを持っているとき、家族はお互いにののしりあうようになるか、無視するようになることが多い。

何もなくなったとき、人のくだらない些細な欠点などすっかり見えなくなってしまうものなんだなと思った。
ざいざい

ざいざい