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ダンケルクのKtoのレビュー・感想・評価

ダンケルク(2017年製作の映画)
4.9

混乱し右往左往しながら逃げ続ける若い兵士(陸)、ダンケルク作戦に協力し自ら戦場へ向かい兵士を逃がそうとする民間人(海)、海辺の兵士を脅かし続けるドイツ軍の戦闘機を撃ち落そうと奮闘する英国の操縦士(空)の3つの時間軸で話が進む。

時間の"縮尺"が異なる3パートが始めはバラバラに描かれ、クライマックスに向けて少しずつ収束していく展開はとてもexcitingだった。少し違うけど伊坂幸太郎の小説とかパルプフィクションの様な、複数時間軸系ストーリー特有の興奮がある。

台詞数はノーラン作品らしからぬ少なさ。それにも関わらず、ストーリー展開と"局面"の複雑さや緊張感のある人対人のやりとりの多さはノーラン作品らしい。台詞による説明で局面を展開させていくスタイルではなく、人物の表情と戦況の変化と最低限の台詞で局面を展開するというのが印象的だった。したがって、見終えた後の満足感と充実感はいつも通り大きい...。

他の人も言っているように音響のクオリティが高く、音響が画面外の登場人物といっても過言ではないくらい重要な役割を果たしてるので、IMAXで観るべきだと思った。
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