krishna

ダンケルクのkrishnaのレビュー・感想・評価

ダンケルク(2017年製作の映画)
4.0
Hero at Dankirk

まだ9月だけど、これより良いのは今年は出ない。突っ込む所が無いぐらい引き込まれた。何からどう話していいかまとまらない。

何だろう?新しい。
完成されている。
ノーランすごすぎる。
何から話して良いの分からないぐらい。
映像の凄さだけでは無く、クロスオーバーが上手い。構成、登場人物の描き方がちょうどいい。登場人物は多いがしっかり描かれてる。

時間は100分そこそこでノーラン作品では短いけど、絶妙な長さ。こんなん2時間以上も観られない密度の濃さ。しんどい。

構成として、陸海空の三部でそこの1週間、1日、1時間を描く。
場面転換が頻繁に行われ、緩急が着いて観ていられる。
陸の1週間がずっと続くのは耐えきれないわ。

各パートにそれぞれ登場人物がいるけど、背景と役割かしっかりしていて、描かれ方のバランスがちょうどいい。


空中戦の映像、どこかで観たことあると思うけど新しい。スピード感より丁寧な撮り方を優先していて観やすい。背景が変わらないから難しいはずだけど、しっかり描かれて、こちらの理解付いていくことができる。

地上戦は、プライベートライアン、ブラックホークダウンと度肝を抜かれた戦争映画があったけど、それとはまた少し違うけどリアルで素晴らしい。手ブレや、レンズの汚れを見せるような演出をしなくても充分にリアルだし、手に汗握るし息も詰まる。

海は丁寧な人物を描いてる。兵士でない人間を関わらせる事でより戦争の悲惨さに深みを増す。戦争の影響力の大きさがわかる。フランスのカレー地方、ドーバー海峡の曇天さと出航するときのイギリスの天気の良さの対比も、凄い計算されてる感じがする。

戦争映画なのに、敵兵が1人も出てこない。出さない事で逆にシンプルで引き込まれる。音楽も過剰で無く効果音程度で単純に映像に集中できる。


書ききれないメモ

トムハーディの最後は『大脱走』のマックィーンばりの格好良さ。

ケネスプラナーが演じた司令官の品性と責任感。

フランス兵ギブソンの悲惨さ

船長の人間として、父親としての素晴らしさ

船の少年の砲弾恐怖症の兵士に対する優しさと、『ダンケルクの英雄』に対する優しさ。
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