ここ一週間、待ちきれなくて『ダンケルク公開記念、一人クリストファー・ノーラン祭り』を開催しておりました。
ラインナップは『インターステラー』『ダークナイト』『インセプション』『メメント』。
どれも大好きです。
私はどれも大好きなんですが、そんな私があえて言いましょう！
ノーラン作品は好きな人は手放しで絶賛だけど、ハマらない人は全くハマらない監督だと！
まぁ、どの監督もそういうものかもしれませんが、なんだかノーランはそんな感じでホームランと見逃し三振の幅が大きい作家ではないかなって個人的には思ってたりします。（すんません、エラそうに…）
と思うのは、「映像はすごいんだろうけど、なんだか話が複雑すぎてついていけない。（映像がすごいだけじゃん）」って思われがちだからなんじゃないかと、勝手に推察します。
確かに映像は革新的だし、話もなんだか前後したりするのが多いから複雑に思えますよね。
だがしかし！あえて言おう！（二回目）
複雑に見せてるだけで、ストーリーは案外と単純であると！！
そうなんですよ、これねー、ノーランのすごいところだと私は思ってるんですが、大筋の話だけだと至極単純なんですよ。
だって、今作も「第二次大戦中の追い詰められたイギリス兵がフランスのダンケルクから、ドーバー海峡を挟んだ祖国へいかに逃げ帰るか」って話なのです。なんなら、実話なんで結末もわかってるんですよ。
ノーランが史実モノをやるって聞いたときに、「えー？そんな結果がわかってるものをノーランがやっても面白くなるのかなぁ」なんて思いました。
が、ノーランが好きな人はわかってくださるはず。そうですよ、我らがクリストファー・ノーラン。当たり前に史実を撮るような監督じゃない。
ええ、案の定、やってくれましたよ。
陸海空の三つの視点で描いているのだけど、それぞれの視点は【時間】も違うというロジックを使ってきたのですよ。
後半、バラバラだったそれぞれの視点のピースがガチガチとハマっていくのが鳥肌モノで、戦争映画でありながらちゃんとエンタテインメントとして成立しているのです。
どれも極限の状態にあるそれぞれの視点ですが、上映時間が短いこともありそこまで疲れることもなく見れました。
私は初日に通常版を見て、翌日に遠出をしてIMAX版を観に行きましたが、今作はIMAX版で見なければならない映画でした。
なにせ、通常の上映では画面が小さくなっていて、IMAX版では映っている肝心なところが通常版では全く映ってないんですから！これ、致命的です！
どうやら、通常版は40％ぐらい画面が小さいらしいので、IMAXを観れる環境にあるなら、絶対にIMAXで見るべきです。
あと、IMAXでみると音響も別物です。重低音で座席が揺れます。（マジで）
身体がビリビリするほどの爆発音で、兵士が感じてるだろう恐怖を体験できます。（これは通常の映画館でも感じましたが、IMAXだと3倍増しだと思う）
あ、あと、映像がすごいって言いましたが、なんでノーラン作品の映像がすごいのかといえば、ほとんど実写だからだといえます。
徹底的なデジタル嫌いのノーラン。（カメラもフィルムで撮るうえに、フィルム生産をやめようとしたコダックと、買うからフィルムを生産してくれ！って契約しているのは有名な話ですよね）
「どうにかして、実写で撮る」、というところがすごいんだと思うんです。
デジタルの技術が進歩しすぎて、どんなものもあとからどうとでもなるデジタルにはできる限り頼らず、これほどの映像を実写で撮ってしまうんです。
すげえよ、ノーラン！！
そんな感じでまたもや手放しで絶賛してしまいました。
大好きな監督だと再認識。
が、ハマらない人は全くハマらないんだろうなぁ、とも思っちゃうんですよね。なんとなく、わかる。
それはさておき！
今作は素敵な英国俳優がたくさん出演しているので、その辺もおススメしたい！！！（結局、そこかい！！）
ノーラン作品の常連、トム・ハーディ、キリアン・マーフィーはもちろん、主演に大抜擢のフィン・ホワイトヘッドや、ベテランのケネス・ブラナー、マーク・ライランス、超有名ボーイズグループ、ワンダイレクションのハリー・スタイルズまで！見本市みたいに素敵な俳優さんが沢山!!!!
なかでも、私は英空軍のパイロット、コリンズを演じたジャック・ロウデンを推したい!!!（覚えた！）
まぁ、ノーランに興味がなくても、俳優さん目当てで見てもいいんではなかろうか。（なんだろう、この着地、すんません。）
ノーランが大好きだと書きたかったはずなのに、ちゃんとしたレビューにはならんかったような気がするな。なんでだろ。（着地点のせいだろう）
ともかく、戦争映画ですがエグイシーンも少なく、映像もきれいなので、映画館で体験していただきたい映画でございました。
2017/09/09：TOHOシネマズ新居浜（字幕）
2017/09/10：シネマサンシャイン衣山（IMAX・字幕）
