さく

ダンケルクのさくのレビュー・感想・評価

ダンケルク(2017年製作の映画)
2.0
私的には微妙でした…

IMAXで観てないくせに言うのも何ですが、映像は綺麗ですし、銃弾の音の大きさなんかから味わえる臨場感みたいなのは確かに凄いと思ったんですけど…。

肯定派否定派いるようですが、私は、例の不協和音BGMはちょっと厭でした。心情描写を廃してドキュメンタリータッチにするのであれば、極力、BGMは少なめにした方が良かったんでは?

時間軸を三個に分けたのも、それほど功を奏したとは思えなくて、ただわかりにくくしてしまっただけの印象。ドラマ性は廃した作りなので、それぞれのストーリーラインが交わってもあまりカタルシスが得られない…

拘りの戦闘機はかっこよくていいと思うんですけど、30万の大脱出! というスケール感が感じられない。CG使わないこだわりによって個々のシーンはいい感じなのかもしれませんけど。ドラマチックな展開を望むなら他の作品観ろって話なんでしょうけど。

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9/11追記

ノーラン嫌いなわけではないし、『ダークナイト』は名作だと思うけれど、やはりこの人、根本的にストーリーをうまくつないで構築するのが下手くそなんだと思う。それが、『インセプション』とか『インターステラー』みたいなSF要素やミステリ要素が絡んでくると、「あまりうまくないが故の物語の筋のわかりにくさ」が、結果的に謎めいた感じになって、良い方向に働いていたのだけれど、ドキュメンタリータッチな本作みたいなのになると、それが悪い方向に働いてしまったんではないかと。ヘタウマが売りのボーカルが、何か勘違いをして、歌のヘタウマが表面化してしまうようなソロアルバムを作ってしまったような感じ。
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