ファーストカットが見えた瞬間、聞こえる足音。
それに違和感を感じたらもうその世界に引きずりこまれている。
後戻りはできない。
5秒前までうるさく響いていた他の映画予告の音とは住む世界がまるで違う、鼓膜に振動する足音。
監督が言っていた「メガネなしのVR」とはこのことかと腑に落ちる。
そこからエンドロールが終わるまでは映画を観たという記憶がない。
ただそこにいただけ、体が固まり、銃声に怯えていただけ。
一生もんのトラウマを植え付けられた。
二度と観たくないという言葉をこの映画への最大級の賛辞としたい。