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ダンケルクのLATESHOWのレビュー・感想・評価

ダンケルク(2017年製作の映画)
3.9
トム・ハーディカッコ良過ぎ。
さすがマッドマックス。
V8ならぬロールスロイスエンジンだぜ。
今作のケネス・ブラナーに惚れて
軍服フェチに目覚めた淑女が多数の予感。

陸海空の三方向から
時間軸をずらしての大逃亡劇。
人間ドラマは無用、とにかく逃げろ!生きろ!
最初からドイツ兵の姿を一切映さないまま
黒煙上がる暗雲の白浜に追い詰められる
背水の陣の極限状況。
メッサーシュミットの空襲に伏せて、吹っ飛ばされて、去ったらまた
船を待つ行列に普通に並び出す逃げ場のない絶望感!
普通〜に浜辺で
フェスのトイレ待ちみたいに並んでる...。
旋回して襲ってくる音に
観ている側もしんどくなった。
上下の区別がつかなくなる
海上と雲海の狭間での
スピッドファイアVSメッサーシュミット空中戦はIMAXで堪能。
Uボートの魚雷が命中すると
あんな恐ろしい事態に一瞬でなるのか...
そりゃあ、船底に潜りたくなくなる。
ノーラン監督、どのくらい
ガチで撮影しているのだろう?

追い詰められて
戦気高揚だ総玉砕だへったくれもあるかい、
生きてるだけで丸儲けよ。
ダンケルクの波打ち際に漂う兵士らの遺体。
難民達が海岸に流れ着く悔しさ、悲しさくらい
21世紀の俺でも知っている。
だからこそ、民間船の老船長や
ケネス・ブラナーの言葉が心に響く。
「我々の世代がはじめた戦争で、若い世代が犠牲になっているんだ。だから助けに行く義務がある」
戦争は生き延びなきゃいけない。
助けあって何が悪い。
おめおめ逃げ帰って何が悪い。
顔の見えない敵から生き延びろ。
目に見えない敵に屈するな。
トム・ハーディは英雄の象徴であり
ラストは未だ戦争は終わらずとも
屈せず抵抗を続ける意味があるのだと
勝手に思う。
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