えりみ

ダンケルクのえりみのレビュー・感想・評価

ダンケルク(2017年製作の映画)
4.7
IMAX2D字幕だと観賞料金に+500円。
決して安くはないけど腹に響く音の迫力や指向性を十二分に体感。
画面の外から飛んでくる銃声に怯え、
観ているのと同じ方向から空爆の衝撃音がビリビリ。
空中戦のグルグルで足先がブルブルヒヤヒヤ(4DXではなく高所恐怖症)。

溺れた経験や窒息経験がある人はアノ恐怖が蘇る(先日食べ物を喉に詰まらせ死ぬかと思た経験あり)!
さすがに死体が映ることはあれど
「ハクソーリッジ」や「プライベート・ライアン」みたいな凄惨な描写は無いのでG指定。
ただ106分でも気が休まる時間はほとんど無いので心臓の弱い人はやめといたほうが(-_-;)

所属部隊からはぐれてしまった1人の新米兵士になってダンケルク海岸から海の向こうにある故郷英国に帰りつけるかどうかを疑似体験。
おちおちウンコも出来へんくらい追い詰められ
知り合いもおれへんのでほぼ台詞無し。
ただの一兵卒なんで
此処に30万人以上おるなんて分かるはずも無し、
見える範囲で1,300人くらい。
英国から救助に来た船舶は800隻以上おったらしいけど撤退作戦中の総数でしょ、
実際この目でみたのは3~40艘。
作戦中は英独空軍合わせて300機近く撃墜されたらしいけど
9日間トータルでしょ。
106分やと戦闘機・爆撃機合わせても10機もみてないかなぁ。

CG使うのイヤ!!という拘りが生んだ至極のバーチャルリアリティーと取るか、
実写に拘り過ぎてスケール感も説明も無いやんけ!と思うかは
「史上最大の撤退作戦!」
「絶体絶命の地、ダンケルクの40万人」
のコピーに惹かれて観たかどうかによるかも。

撤退作戦の過程を描くわけではなく
劇中に説明も無いので、
この世界に没入するための旅のしおりを作りました♪
・まず、チーズの匂いがプンプンするポップコーン食いながら観るのやめて!(ちょうど食事時デシタ)食べていいのはジャムパンのみ。飲み物は紅茶か水のみ。
・英国からドーバー海峡を渡ってフランスの(名前の響きからドイツやと思ってた)ダンケルクまでの移動時間は、
・戦闘機:片道30分弱。燃料満タンで航続時間は約1時間なので帰りの事考えると実はほとんど援護活動の時間が無い。
・遊覧船:8時間以上、往復すると1日仕事です。キリアン・マーフィーの顔をよく覚えといてください。
・ダンケルク海岸は遠浅の砂浜で大型船はそばまで来れません。急造の桟橋は一つしかないし空爆の格好の対象物です。
小舟で沖合まで出て駆逐艦等に乗り込む手順を踏みます。
魚雷や空爆で船が沈没したら頑張って脱出して、また海岸から小舟で~を繰り返してください。1週間ぐらいやってると助かるかもしれません。
・船が沈没すると燃料の重油が流出してメキシコ湾原油流出事故の時にみたペリカンみたいになります。
・無事に帰れたら暖かい毛布とビールが待っていますよ♪

マッドマックス怒りのデスロードを思い出すかも。
私はナウシカのメーヴェを思い出しました(スピットファイアって意外と小っちゃくて丸っこいのね)。
えりみ

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