Ryoko

ダンケルクのRyokoのレビュー・感想・評価

ダンケルク(2017年製作の映画)
4.2
音で体感させる戦争映画だと感じた。ダンケルクの海岸に打ち寄せる波の音、風の音、戦闘機のエンジン音、プロペラの音、銃声、水中に消えていく悲鳴、そしてバックに流れる音楽が時計のチクタク音にも聞こえる。いろいろな音がハーモニーになって兵士達の恐怖感、焦燥感を体感させてくる。陸海空、それぞれ時系列がバラバラでストーリーを見せていくことで、一度で三度美味しい物語に仕上がっていたように思う。バラバラの時間軸が重なってシーンがシンクロしたり、切り替わったりの見せ方も見事。
何の前知識もなく見たらクリストファー・ノーランの作品だと気づかなかったかもしれない。マーク・ライランスや地元の少年たち、名もなき若い兵士たち、さらにもう少しウェットさとゴア描写が加わったら、スピールバーグ作品と思っていたかも。
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