とりん

ダンケルクのとりんのレビュー・感想・評価

ダンケルク(2017年製作の映画)
3.9
いまや世界中に名を広めたクリストファー・ノーラン監督の最新作にして、初めて実話を基にした作品。
これまでのように膨大な情報量をつぎ込み、作り上げてきた大作たちとは変わり、100分強という短い時間で、リアルさを追求していた。
実際説明は冒頭のみで、人物についても一切というほど説明がない。
ゆえに飲み込むのには時間がかかってしまったけれど、そんなこと気にしてられないほど、目の前には戦場が広がっている。
得意の映像技術を駆使して、まるで戦場にいるかのような感覚に陥るほど、全てがリアルで生々しかった。

なんとか母国へ帰りたい、生き延びたいという一心でみながダンケルクを離れようとする。しかし幾度となく敵に阻まれ、またダメなのか、いつになったら出られるんだと観ている側もどんどん絶望のどん底にハマっていく。
本国決戦を控えたイギリスにとってこの救出作戦に軍事力をつぎ込むわけにはいかず、民間の船を使い救助に向かわせることにした。そこには強制的にの人もいれば、本国のために戦っている人たちのためにと自ら舵を取る民間人もいた。
あまりの説明のなし、各人物シーンや軽い時系列の入り乱れにより、少し混同してしまうが、間違いなくあの映像に惹きつけられるだろう。

よりリアルを追求したノーランによる圧倒的映像技術で100分強、戦場にいる感覚であった。全てのシーン回路に入り込むことができ、思わずガッツポーズしてしまう部分もあった。
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