史上最大の救出作戦。
「民間人ごときに何が出来る?」
ところが… だ。 撤退を描いた名も無い男たちの熱い映画。 武器も持たず戦場に果敢に向かう男たちは粋に感じた。 イギリス人ならば、もっと熱く感動できたのかな。
海に飛び込み必死に泳ぎ もがく兵士たち、息が詰まりそうな閉塞感、そこに放り込まれて自分が水責めにあってる様に息苦しかった。 容赦ない爆撃、水しぶき、秒針の様な音が時限装置みたいに恐怖と緊張を強いる。 音で不安を煽られる。
周りは味方だけで敵は姿を見せない。 なのに すぐ側に潜んでいる気配、存在を感じる。 終始何かに追われている様で不安で落ち着かない。
いつ爆撃されるのか、いつ沈むのか、いつ火がついて燃えるのか。 いつまで生きられるのか。 常に死と隣あわせ。
史実の映画化なので淡々と進むが、過度な演出やセリフが無いのも良かった。
無事にイギリス本国へ戻れた兵士を迎える国民の歓迎ぶり。 「我々の世代が始めた戦争なんだ… 」民間船の船長の 空軍パイロットだった息子への想い、圧倒的に不利な状況の中 勇敢に戦った孤高の空軍パイロット、必死に生還を目指した兵士、名も無き男たちの想いは 時代や国が違っても胸を打つ。 そして生還出来ずに散った大勢の名も無き男たちの存在も忘れてはいけない。
最後はケネス・ブラナーの海軍中佐にウルっと来た。