臨場感のある素晴らしい映画でした。 こういった歴史映画って、大体が 「お前の感想などは聞いていない！」 とウンザリすることの方が多いのですが（NHKスペシャルみたいにね）、史実（のように見える）を淡々と積み重ねることが如何に想像を膨らませてくれるかの良い見本です。
だからね、トム・ハーディのヒロイックなシークエンスとか、ケネス・プラナーの “お前は先に帰れ” なんてお話の方が、むしろ本筋と遊離しちゃって、トーンを壊しているような気もしますが、まあ小さい話です。 ドイツ軍は一切出てこないし、血しぶきドバ〜もなくて、これだけの戦争映画を作り上げるのはさすがです。 ちゃんとした戦争叙事詩にもなってますしね。
俯瞰すると、もともとは昭和の鳩山由起夫ことチェンバレンが寝ぼけたこと言っていたからこうなったという身も蓋もない話だとは思うのですが、むしろ日本の方がこういった後世に伝えるべき戦争の逸話は沢山あるので、まだまだ企画開発しようはあるとは思うのですが、まあ今の日本の映画業界をみたらどう考えても出来る訳はないので、諦めるしかないんでしょうね。。。
