ナツミ

ダンケルクのナツミのレビュー・感想・評価

ダンケルク(2017年製作の映画)
5.0
スピットファイアに乗った気分になった〜!海と空の境界をあんな風に斜めから見るなんて、凄い体験だった。あの遠浅の海の泡みたいな波も、魚雷も、"射撃訓練"も、実際に体験したような臨場感。常に迫ってくる音も良かったし、戦争中なのに静かな感じの画で、画面が常に美しいのも良かった。
防波堤、1週間。海、1日。空、1時間。時間帯さえ前後しながら交互に描く。それぞれの軸が遂に交わる瞬間の心地よさ、そしてカタルシス...尊い...。
色んな人の色んな物語があって、作品内で明確に描かれるのはこの短い間の出来事だけだけど、どの人も濃厚で背景が想像できて二度おいしい。全登場人物のスピンオフが欲しいなんて初めて。特に好きな人物は、ギブソンとファリアとピーター。戦争を目の当たりにしたピーターが成長する瞬間が尊すぎた。そして、ギ、ギブソン...!
トミー、なんともいえない顔立ちで好き。最後の彼の表情良い、ただイギリスばんざい、って話じゃないし綺麗事でもなく、この後も戦争は続くという暗さをあの最後の一瞬で見せて完璧な作品だった。
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