IMAXはとにかく音が凄まじい。荒々しく、臨場感のある映像に轟音が響く現場に映画館の外が爆撃されていると錯覚する世界に私は居た。そう、そこに私がいるのだ。
クリストファー・ノーランという天才の新たなアイデアは臨場感を突き詰め、観客を映画の中に引き込む求心力のある作品だった。陸海空どこに居てもその場の現状を仮体験できる優れもの。VRなど、仮想現実が進む世の中だがクリストファー・ノーランがいち早く実現させてしまった。撮影に対した｢何がなんでも｣というような意気込み、気合いが今まで観てきた映画よりも感じられる。身体で体感できる重量感があるのだ。心の奥底まで届くこの重さはIMAXダンケルクでしか体験できない。
クリストファー・ノーランが作り出した仮想現実に撃たれて、溺れて、貫かれる。
