ダンケルクとその大撤退って、日本人である自分には馴染みのある話ではなかったから、あまりストーリーが語られないこの映画に入るには少し事前学習をしておいた方がいいかも。
(自分が無知なだけかもしれない)
ノーラン監督いわく、仲間の命を救い出そうとした団結の精神はイギリス人の心に残っていて、いまでも逆境に立ち向かうとき、「ダンケルク・スピリット」という言葉を使ってお互いを鼓舞することがある、というみたいなので。
こういう大規模な商業映画(?)でもこの映像と音楽を見せるのが、この監督が失おうとしてない作家性なのかな。
音楽を手がけているハンス・ジマーってバットマンシリーズからノーラン監督と相思相愛なタッグなのね。
というのも初めて知った。
この音楽、というか音の連ね方は、確かにこの人でないとできなさそう。
陸と海と空、それぞれが同時進行していく構成とこうした(言語によるストーリーテリングの少ない)映像と音の使い方は、最初に挙げたような民族・国民によって存在する心の奥にあるベースの認識や感情があることでより増幅されて心に響くのかな、と思った。
つまり日本人である自分が観てすごく胸に響いたわけではなかったことへの言い訳のような考察になっちゃうけれど。