YUMI

少女のYUMIのレビュー・感想・評価

少女(2016年製作の映画)
-
湊かなえさんの小説は大好きでよく読ませて頂いてるのですが、本作の原作は未読。
それだけに、先がどうなるかわからない面白さがありました。
「人が死ぬところを見たい」ってセリフは、どっかで聞いた事あるなと思ったら、ああ「ソロモンの偽証」か。
んなもん、長く生きてりゃ、この先嫌というほど見るハメになりますよ、ってのが年長者からの助言w
三人の少女(比重的には二人プラス1くらい?)の行動が、それぞれにリンクして、ああここで繋がるのか、という、物語としての上手さを感じましたが、それだけにリアリティには欠けてましたね。
いくらなんでも、世間はこんなに狭くはないだろう、と。 
そして湊かなえさんの作品には、教師に対する恨みつらみがよく出てきて、その辺りに私はとても共感してるのですが、本作の教師は、その中でもサイテーのクソ野郎でしたね。それだけに、ここでもまたリアリティがないようにも思いました。
第一、大事な手書きの原稿を、コピーも取らずに無造作に教室に置いとくなんて、ユキちゃんも無防備過ぎ。だいたい、スマホ世代のくせに、パソコンを使わないのも不自然だし、推敲もせずに一発書きで新人賞レベルのものが書けるって、どんだけ天才?
因果応報、ってのがメインテーマのように思えましたので、これは見事に痛快なハッピーエンドなんでしょうね。
YUMI

YUMI