Xで見かけた投稿を思い出す。いじめた相手に謝りたいという投稿に対して、それは罪悪感から逃れて楽になりたいからじゃ?という指摘。
頼むからもう会わないでやってくれ、というリプライが大半でそうだよな、なんて思ってた矢先に見た映画。まさかこんな話だとは驚いた。
学校ってほんとにバランスゲームだなと思う。偏りすぎず傾きすぎずが一番安全で、波を立てれば自分の調子に周りを取り込むこともできる一方行き過ぎると自分がその波に飲まれてしまう。転校生、ましてや馴染みのない障がいを持った同級生の登場は彼らにとっては大きな波紋を呼ぶ存在で、植野の言う「西宮さんがいなければ皆ハッピーだったよね」は排他主義的な考えでいじめの怖さを突いてるなと思った。川井さんのズルさに嫌悪感も抱くけど、多いよね。なんなら本人は自分を平和主義とすら思ってたりするから厄介。
かつてのいじめっ子がいじめられたことで自分の罪を自覚し、自分自身を再構築する物語。他人の顔は見ていないのに他人の内心を勝手に想像したり分析しちゃうのめっちゃわかる。けど。彼の成長物語としては良いかもしれないけど、本当に尊厳を踏み躙られた人間に西宮さんみたいな受容に共感性はないよね。テーマパークで会った島田へのリアクションが一番リアルだった気がする。永束しか勝たんという感じで自分にはあまり響かなかったかなあ。