ほーりー

映画 聲の形のほーりーのレビュー・感想・評価

映画 聲の形(2016年製作の映画)
4.1
アニメの当たり年だった2016年、「君の名は。」「この世界の片隅に」に次ぐ作品にもかかわらず、恥ずかしながらこの作品の存在を知った時には既に公開が終わっておりました。

今更ですが、レンタルしてやっと観ることができました。

結構つらいストーリーだが、ラストの世界全体がパッと明るくなるような鮮やかさ(これは暗い劇場で観たかったね)、あれで全部心が洗われたような気がする。

他人を傷つけないで10代を過ごすなんてことはあり得ないわけで、誰しも当時の自分を振り替えれば、後悔で胸が締め付けられるもんではないかと思う。

本作品の主人公二人のように傷つくことを恐れすぎて変に防御してしまうと、かえって誤解を受けて傷つくことって結構あったよなぁと、綺麗な映像に釘付けになりながらも、そんなことが頭によぎった。

ある登場人物の台詞にある通り、「自分のダメなところも愛して進まないといけない」のだ。

また、主軸である将也と硝子以外のキャラも丁寧に描かれているところも本作品の評価が高い理由のひとつだと感じた。

という訳で、「君の名は。」「この世界の片隅に」という強敵がいなければ、2016年を代表する一本になり得た作品であることは確か。
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