ディー

映画 聲の形のディーのレビュー・感想・評価

映画 聲の形(2016年製作の映画)
4.0
先にマンガを読んでいたのだけれど、ストーリー、伝えたいことはほぼほぼ変わらない。
ただし、やはり映像の美しさや音に乗せてストーリーを紡げるという点においてはアニメ映画という表現手法はとても有利だと感じた。

映像に反して、原作の内容もあって(当たり前)内容はとてもリアルで、幼さ故の好奇心からくる過ち、人の不器用さがよく描かれる。
主人公達は大人になり物心がつき、「何が悪かったのか?」「誰が悪かったのか?」を考えているのだが、私の考えとしては全員が悪く、全員悪くないのではないのだろうかと思った。
過ちを犯さない人間などいない、ましてや小学生という多感な年頃の「子供」であるのだから尚更だ。
大事なのは過去のしがらみを取り払って、しかし忘れずに進むことではないだろうか。

映画の内容は決して他人事ではない。
アニメ作品という解りやすい媒体を通して、人々が関わりたくない様な問題に切り込んだ、良作だなと思いました。
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