みや

映画 聲の形のみやのネタバレレビュー・内容・結末

映画 聲の形(2016年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

小学生の時に聴覚障害の少女を苛めたことで周囲から孤立してしまった男子高校生が、かつて苛めた彼女へ会いに行くアニメ。
原作は大今良時の同名漫画。未読。

普段全く観ないジャンル、雰囲気の映画だが、身近に聴覚障害の小学一年生がいるので関心を持った。
冒頭5分で早くも惹き込まれる。
自分がこういう作品を楽しめるとは思わなかった。
何度も泣きそうになった。

聴覚障害の女の子がクラスメイトから虐められながらも微笑み続けるシーンは胸が痛くなる。
彼もいつもニコニコと笑っているから、どうしてもその笑顔に重なってしまう。
彼は学校を楽しめているようだけれど、きっと表には出さないだけで、苦しいことや悲しいことは沢山あるのだと思う。
ヒロインの笑顔を見て、常に思っていたことが更に胸に迫ってきた。

クラスのいじめっ子が、突然いじめられる側になる流れも凄くリアルで怖い。
死を決意したり、それを止めたり、小学生時代の回想だったり、台詞はなくて音楽と絵だけのシーンで、きちんと感情が伝わってくる。

主人公はまだ高校生なのだから自分と重ねてはいけないけれど、人生はいくらでもやり直せる。
物凄く苦しいし、自分から動かなくちゃいけない。
普段なら腹立つようなそんな綺麗事を、素直に受け入れられている。
良い映画だった。
原作も読もう。

小学校の担任の先生が物凄くイケボで、やる気のない感じで喋る度にキュンとして、怒って大声を出す場面で更にキュンとした。
やはり私は素適な声が好きだし、この「声」の無い世界を想像することはできない。
それは変わらないけれど、何か変わった気がする。

真柴君が無駄にかっこよくてずるい。
大して出番はないし、特に何もしてないのに、何でこんなにかっこいいの。
旗持ってた男の子も凄く気になる。
彼視点の物語も観たい。
みや

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