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映画 聲の形のnattyan9のレビュー・感想・評価

映画 聲の形(2016年製作の映画)
4.1
『聲の形』★★★★
 
うーん・・・
面白い。
何て言ったらいいのか
分からないけど、
面白い。
 
まず、物語としての
独創性が凄いなぁ。
いじめっ子が
いじめられっ子になって、
コミュ障になって、
しかも、
いじめた対象と
交流する話って
他にない気がする。
アイデアとして思いついても、
まぁ、脚本にするのは、
めちゃめちゃ難しいと思う。
  
いじめの描写も、
瞬間瞬間を切り取った、
MVのような感じなので、
浅すぎず濃すぎず、
巧いっ。
 
キャラが粒立ってるのも
いいなぁ。
緑アフロの友達・永束は言うに及ばず、
ヒロインの西宮が
天使じゃない、っていうのも、
特に素晴らしい。
本人に悪気はなくても、
結果的に、
被害者意識が強すぎることが
相手を加害者にしてしまうことも
ある様子が
素晴らしい。
普通、障害者は、純真無垢の
ヒロインとして
描かれることが多いけど、
それだと、人間性の描写が
表面上で終わってしまうから。
 
あと、苛めっ子女子:植野さんの
ラストあたりの台詞
「あたし、ヤなやつなんだよねー。
 こんな状況になっても、
 まだ、西宮のこと
 好きになれなくてさ」
も意外と名セリフ。
脚本のご都合主義で、
すぐ方針転換しがちなヒールだけど、
そうじゃない所が
人間っぽい。
 
一番印象的だったシーンは、
ラストあたり、
犬猿の仲の
植野が西宮に「バーカ」と手話で言い、
西宮が「バーカ」と返すシーン。
 
友情の定義は、
色々あるけれど、
「思ったことを何でも言い合える」
ってのが
その1つだと思うので、
それを象徴してて、
素晴らしい。
 
 
 
 
 
 
ps.
「君に生きるのを手伝って欲しい」
は、名セリフ。
 
 
ps.
すいません。
被害者的で、受け身で、傍観者の
メガネ女子、川井さんは、
苦手でした・・・
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