ハシオ

映画 聲の形のハシオのレビュー・感想・評価

映画 聲の形(2016年製作の映画)
4.0
本作は、2016年に公開された京都アニメーション制作の長編アニメーション映画。
監督は『けいおん!』などでも知られる山田尚子さんです。

『聲の形』って読み切りの時から、
センセーショナルな内容でかなり反響があった作品だと思いますが、まさかここまでの人気になるとは…。
そのため、漫画や映画が話題になっているのは知っていたのですが、何というか、(『君の膵臓を食べたい』的な甘々な感じかなぁ)と勝手に思ってしまっていたので、今まで未見でした…。
が、今回地上波で放送されるということで今更ながら見てみることに。

結論としては、前半は100点◎
まず、主人公の石田将也と聴覚障害を持つ西宮硝子との過去が描かれるんですが、子ども特有の残酷ないじめを丁寧に描きつつ、テンポのいいカット割りですごく見やすかった。
そして、西宮を演じる早見沙織の演技もすんごく上手くて感動しました!

ただ、後半では、過去の小学生の同級生たちとの“再生”がテーマになり、そうなってくると必然的にキャラクターの数も多くなり、展開も詰め込み過ぎでう~~んと言う感じ...。
小6から高3の6年間って、普通の6年間以上に人間関係とか性格とか滅茶苦茶変わると思うんですよ。
だから、あんな昔の友人がすんなり仲良くなって遊園地とか行くかぁ?と感じてしまってちょっと乗り切れなかったかな。

もちろん、原作が全7巻ということで、2時間の映画では、各キャラクターたちの掘り下げが甘いのは仕方ないと思います。
聞いた情報だと、川合みきや真柴くんの心情など、原作では描写されているみたいなので、原作漫画を読みたくなりました。
逆に石田や西宮についてはしっかり描かれていましたね。
個人的に、西宮というキャラクターが途中まで「無垢で何も喋らない美少女」という
オタク的な欲望がつまったキャラクターに見えてしまって、少しゲンナリもしたのですが、ラストに向けてしっかり主張する西宮が描かれていて、そこもとても良かった。

で、内容とは直接関係ないですが、この作品って“いじめ”や“障害”というセンシティブな話題を扱っているので、けっこう文句を言われがちだと思うんですが、
(とくに、“いじめ”の加害者が被害者に都合よく許しを得ている)的な。

うん、そういう論調も分かるのですが、
しかし、石田は死を意識するほど過去の自分のしてしまったことを悔いているんだし、むしろそんな石田を絶対に許せない!!と息巻いている人の方が怖いなと思いますね笑