minorufuku

デッド・フレンド・リクエストのminorufukuのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

ヒロインはSNSで800人超の友人を持つ女子大生。ある日同じ学部で孤立している女の子からSNS(どうみてもFacebook)で友達申請を受け、軽い気持ちで承認したところ、彼女はネットストーカー的な執着でヒロインにつきまとうようになる。気持ち悪くなったヒロインは、SNSの友達関係を解除する。その翌日、女の子は自殺してしまい…という話。

あらすじが以前観た「アンフレンデット」に似ている。あちらがパソコンの画面内だけで解決するのに対し、本作は割と広がりのある作品。

ホラーとしては意外な良作。
驚かせ方のバリエーション豊富で、そこまで恐怖は感じないものの楽しく最後まで観られた。ストーリーの変な矛盾や、この手のホラーにありがちなおバカな登場人物とクズが出てこないのはストレス感じなくて良い。多少リア充感が鼻に付くけど。
女の子が死後、SNSのヒロインのページを乗っ取り、不気味な映像をアップし続けるのはスゴイ。古のオカルトの儀式であるところの黒鏡とブラックアウトしたパソコンの画面を関連づけているのもユニークだった。ホラーの恐怖とともに、SNSの一見華やかな友人関係が一つのきっかけで崩れていく様も描いていてそちらの方が怖かった。あと、怪異の目的がヒロインへ危害を加えることではなく「ヒロインを孤独にすること」なのは興味深い。絶望的な結末もホラーらしくて良い。
ツッコミどころは結構多く、まずアカウント乗っ取りやなりすましが氾濫している現代なのに、ヒロインがSNSへの投稿を否定しても調べもせずに全然信じない警察と学校側の無能さには呆れる。投稿もとのIPアドレスが違うことまで分かってるのに。また、SNSからの退会や投稿削除ができなくなるという大きな不具合が起きてクレームまであげているのに、Facebookが全く対応しないのはさすがにあり得ない。あとは事件の調査に協力した友人が終盤にヒロインを裏切って「君を孤独にすることが目的なんだから、君が死ねば解決する」みたいなことを言い出すのだが、僕はそうかなあ?と思ってしまった。結局関係者皆殺しになるだけなのでは?

日本版のパッケージの「トモダチ100人皆殺し」のアオリはなかなか上手いと思った。でも、そんなには死なないのよねー。
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