しぇんみん

ウィッチのしぇんみんのレビュー・感想・評価

ウィッチ(2015年製作の映画)
3.8
非常に残酷な物語。

1630年_

英国イングランドから米国ニューイングランドに移り住んだケンプ一家。

ウイルとキャサリン夫妻と5人の子供たち、長女トマシン、長男ケイレブ、幼い双子のマーシーとジョナス、そして乳児のサム。

新訳聖書への見解の相違でコミュニティから孤立し、村から追放されることとなる。

森の近くで貧しい暮らしを余儀なくされることとなった一家だが、敬虔なクリスチャンとして倹しく暮らしていた。

そんなある日、トマシンがサムの子守りをしていると、ほんの一瞬目を離した隙にサムが姿を消してしまう。

ウイルやケイレブがいくら探してもサムは見つからない。

加えて日々の糧を賄う狩りもままならず、空腹の一家は次第に精神的にも追い詰められて行く。

ぎりぎりの生活を強いられる家族に次第に不協和音が流れ、そして一家に奇怪な現象が起き始める...。

終始不穏な空気が漂う物語だった。

口ばかりで甲斐性なしの父がこの悲劇の元凶だろう。

母にしても、美しく成長してゆく娘に対し、謂れもない嫉妬心をぶつけるのみ。

そして双子は...本当にイラつく。

物語のラスト、トマシンがそうなるのもなるべくしてなったと頷ける。

物語の核心にある森に棲むもの。

おそらく「それら」の深謀遠慮でトマシンが仲間に引き込まれたのだろう、とは思う。

人が迷信深く無知であった時代に起きた事件。

非常に残酷な物語であった。

ハナマル!

2019/07/22
しぇんみん

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