GUMI

ぼくは明日、昨日のきみとデートするのGUMIのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「また会えるかな?」
「また会えるよ」
この台詞がこんなにも胸を締め付ける。

「あなたを好きなままで消えてゆく」の歌詞が染みます。



電車で一目惚れして声を掛けた彼女は普通の人間とは逆方向に流れる時間軸で生きる人だった…
タイトルがそのままタネ明かしになってるの、小粋だね。


ヒメアノ〜ルと言い、中盤にタイトル持ってくるのが流行ってるんですかね?
タイトル後に彼女の秘密が紐解かれ、ジワジワと序盤の愛美ちゃんの距離感の近さを理解。時系列ごとの高寿との距離感の違いに感心しました。


この設定、小松菜奈ちゃんじゃなかったらトンデモSFになっていそうだ。
「実は私、月から来たの♡」ってな台詞まで飛び出してきそうな。


信じがたい彼女らの運命。
小松菜奈ちゃんは私としては天使(可愛いからという意味でなく、別世界に住んでいそうな雰囲気)と人間の境目のような存在。
普通なら宇宙人との恋愛話になりそうなところ、小松菜奈ちゃんがいい意味で人間らしいから普通の人間の運命として「切ないな〜」とか「辛いな〜」と思えるんだろう。
今 思い返しても高寿にとっての初めてが愛美ちゃんにとっては最後だって…切なすぎて押し潰されて圧迫死。

どうしてもアイドル的人気を誇る福士蒼汰くんからティーン向け恋愛映画のニオイが染み付いてしまうところを、小松菜奈ちゃんが浮ついた設定に現実味を漂わせてくれてるのね。彼女まだ20か、未来明るすぎるよ。


鑑賞前は福士蒼汰くんじゃなければもっとホイホイ早い時期に観に行ってただろうにな〜と思ったりもしましたが、小松菜奈ちゃんとの対比で考えたら結局は彼で良かったよ。
「抱きしめ……たい」も うん、いいよいいよ。




でもあれだけ矛盾が生じないよう丁寧に丁寧に進めた割にはラストが物足りない。
あそこまで作り上げたんならもっと上手いこと言って終われてたんじゃないかとは思わせられる。

あと舞台設定を京都にする意味。
こればっかりは原作ありきだから仕方ないけど、SF設定×独特の街の雰囲気だとクドイ気も。
GUMI

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