メタルマン

ぼくは明日、昨日のきみとデートするのメタルマンのレビュー・感想・評価

4.4
ずっと福士蒼汰の演技力に疑問符を抱いていたため、この作品も初めは観るつもりがなかったのだが、複数の知人からオススメされていてようやく鑑賞。

途中、「ん?こういうことか?」と理解するのに時間がかかったが、すべてが腑に落ちた瞬間、これはとんでもなく心を締めつけられる物語だと察した。
もし自分だったら、と置き換えて感情移入すればするほど、涙を堪えるのが難しくなる。

これほどまでに余韻が残るのは、主役の二人がピッタリ役にハマっていたからだろう。

これまでクセのある役のイメージも強かった小松菜奈が、正統派のヒロインを本当に見事に演じ切っており、福士蒼汰も予想していた以上に感情の変化を上手く表現していて、良い意味で期待を裏切られた。

登場人物はあまり多くないが、それによって二人が過ごす時間にしっかり焦点が当てられていて、話がきちんとまとまっているのも良い点だと感じた。

日本映画は変わり映えのしない恋愛モノを量産している印象だが、この作品のように心の奥へ染み込んでいき、そのまま感情を揺さぶってくるような良作をもっとたくさん観たいですね。
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