七沖

ぼくは明日、昨日のきみとデートするの七沖のレビュー・感想・評価

3.6
〝たった30日 恋するためにぼくたちは出会った〟
記憶喪失・記憶障害ものに近い感じがするラブストーリーだが、SF要素もあって楽しく観ることができる作品だった。

美大生の高寿は、通学途中の電車の中で愛美に一目惚れして声をかける。やがて付き合い始める二人だったが、愛美はしばしば先のことを言い当てることがあった。実は彼女には秘密があり…というストーリー。

すごい。冒頭で、イケメンの福士蒼汰がちゃんと冴えない大学生に見える。
小松菜奈演じる愛美の「○○だねぇ」という話し方が可愛らしかった。
ストーリーの仕掛けに関わるところなので深くは書けないが、初々しくてぎこちない態度と、余裕ある態度の演じ分けが福士蒼汰・小松菜奈ともに見事だった。
正直この作品の世界観の理屈に納得しきれていない部分もあるが、観終わったあともう一回観たくなるのは間違いない。

『陽だまりの彼女』『先生!』の三木監督らしく、本作も陽の光が優しげだ。呼応するかのように登場人物たちにも悪意が無い。初めて二人が下の名前で呼び合うシーンは悶絶もの。
シーン・人間関係ともに綺麗過ぎる作品なので好みは分かれそうだが…自分はこういうの、結構好きだ。
七沖

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